三島市は「東京に通える移住先」としてよく紹介されます。
ただ、移住を考えるときに一番気になるのは、**「実際のデメリットは?」「良いことばかりじゃないよね?」**という点ではないでしょうか。
ぼく自身、三島に移住する前は不安でした。
「職場は品川だけど、離れて本当に平気かな?」
「新幹線の特急料金は自己負担だけど、家計は大丈夫かな?」
この記事では、実際に三島で暮らしてみて感じたデメリットを、良い面も分かったうえで正直にまとめます。三島を否定するのではなく、「合う人・合わない人」を判断する材料として読んでもらえたら嬉しいです。
もくじ
① 車はやっぱり必須。想像以上に「車社会」だった
移住前は「駅徒歩圏内なら車なしでも何とかなるかな?」と思っていました。実際、最初の1年は車なしで生活していましたが、子どもが小さい時期の移動(ベビーカーや電動自転車)で、三島ならではの難しさを痛感しました。
道が狭い場所や歩道との段差が多く、常に少し気を張るストレスがあったんです。
車を買って生活が一変。妻も10年越しのペーパードライバーを卒業
思い切って車を購入すると、雨や暑さを気にせず移動でき、生活の満足度が劇的に上がりました。
特に大きかったのは妻の変化です。10年以上のペーパードライバーだった妻ですが、毎日自転車で往復10km近くを漕ぐ生活に限界を感じ、移住4年目に講習を経て運転を再開しました。
今では通勤や送迎に車を使いこなしています。新車に大きな擦り傷を作ったときは泣きそうでしたが、これは**“三島ライフの授業料”**だと思っています(笑)。
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車がないと「正直きつい」場面:
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真夏の幼稚園への送迎
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子どもが体調不良の時の通院
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広い公園や商業施設への移動
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移住して強く感じたのは、「生活できる」と「快適に暮らせる」はまったく別だということです。
② 東京の友人と会う頻度が減った
理由はシンプルに「距離とお金」です。新幹線代がかかるため、気軽に「今日ちょっと飲む?」がしづらくなります。
ただし、会う頻度が減った分、一回一回の時間をじっくり楽しめるようになりました。
ぼくが東京へ行くときは、新幹線に乗るだけでちょっとした「お出かけ感」があって都会の刺激が新鮮に感じられますし、 逆に友人を三島に呼ぶときは、湧水や美味しいお店を案内しながら自分も一緒に「三島観光」を再発見できる。
この「観光気分」を日常の中で味わえるのは、移住して見つけた新しい楽しみです。
③ 新幹線代は家計的に正直、痛い
ぼくは週2回の通勤で、特急料金は自腹。プライベートも含めると月3万円前後の出費は正直に言って家賃の安さを相殺するくらいには痛いです。
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追加コスト: 新幹線代(月3万〜)、車の維持費(月1.2万〜)
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下がるコスト: 家賃(東京より安くて広い)、水道代(安くて美味しい)、食費(地物野菜が安くて高品質)
トータルの支出は東京時代と劇的には変わりません。
ただ、同じ金額を払うなら**「満員電車のストレス」に払うのか、「広い家・快適な新幹線・豊かな水と食」に払うのか。**ぼくは後者の方が圧倒的に幸せだと感じています。
④ 東京での飲み会は「22:55」が勝負の分かれ目
品川発の最終新幹線は 22:55。山手線の遅延なども考慮し、スマホのタイマーセットは日課になりました。
この最終列車は「三島止まり」なので、寝過ごして乗り過ごす心配がないのは救いですが、とにかく「乗るまでが勝負」。
「終電なんで!」と堂々と帰れる口実ができたのは、地味に助かっているポイントです。
⑤ 子育ては「年齢」で直面する課題が変わる
三島の子育て環境は、子どもの成長段階によって、親が感じる「不便さ」と「良さ」の形が変わっていきます。
赤ちゃん・未就園児期:小児科までの「距離」と車
最大の注意点は、**小児科や支援施設・公園までの「距離」**です。
三島は施設数こそ多いものの、駅近に集まっているわけではありません。住む場所によっては「車がないと不便」という壁にぶつかります。
物件や土地選びの際は、目的地までのルート確認が必須です。
一方で、ソフト面は非常に手厚いのが特徴。支援センターはほどよい賑わいで使いやすく、妻も子育てカフェでママ友ができ、孤独になりがちな時期を救われたと言います。
車さえあれば、混雑の少ない小児科へスムーズに通えるなど、大都市圏より格段にストレスの少ない育児が可能です。
幼稚園期:選択肢は多くないが、その分「質」に納得できる
東京のように無数の教育方針から選べるわけではありません。選択肢が多くないことはデメリットかもしれませんが、その分「迷いすぎない」という側面もあります。
その限られた選択肢の中でも、環境の質は非常に高いです。広い園庭での外遊び、楽寿園への遠足や芋掘りなど、自然体験が「日常」にあります。また、親子参加のバザーなどの行事を通じて地域との関わりが持てたり、園内で習い事が完結したりと、納得感の高い育児ができる環境に助けられています。
小学校以降:教育の「選択肢の少なさ」と通学路の不安
ここでの最大のデメリットは、教育の選択肢が東京に比べて圧倒的に絞られることです。中学受験や私立校、専門的な塾のバリエーションを重視する家庭には、物足りなさを感じるはずです。
また、エリアによっては登校路が長く、道が狭い場所があるため、安全面の確認も欠かせません。
一方で、三島は小学校から大学までが市内にバランスよく点在している珍しい街です。
特定の競争環境を求めなければ、街全体で学びの環境が完結しており、周囲と比較せず「我が子のペース」を大切にできる穏やかな子育てが叶います。
⑥ 土地は安くない。決して「田舎価格」ではない
坪単価30万〜40万円を超える場所もあり、感覚的には「便利な地方都市」の価格帯です。一都三県の郊外より高いケースもあります。
それでも、我が家が**「庭付き一戸建て」**を実現できたのは、一都三県で同じ条件を探すと「建売・狭小・庭なし」が現実的になってしまうからです。
土地が安すぎないことは、生活利便性の高さや資産価値が安定している証拠でもあり、ぼくにとっては安心材料でした。
まとめ:それでもぼくが三島市を選んでよかった理由
「三島って、正直どう?デメリットある?」
と聞かれたら、ぼくはこう答えます。
「致命的なデメリットはないよ。新幹線代の折り合いさえつけば、これほどバランスのいい街はない」
三島のリアルなメリット・デメリット整理
| 分類 | デメリット(知っておくべき現実) | メリット(移住して得られた価値) |
| 生活・移動 |
車がないと「快適」は難しい。 道が狭く段差も多いため、徒歩や自転車での移動には少し気を張るストレスがある。 |
富士山、湧水、高品質な食が日常。 蛇口から美味しい水が出る贅沢や、地場産の野菜が安く手に入る「暮らしの質」は圧倒的。 |
| 家計・通勤 |
新幹線代+車維持費のダブルパンチ。 家賃が下がっても、交通費や維持費でトータルの支出は東京時代と変わらないことも。 |
「広くて庭付き」の家が現実的に。 さらに満員電車のストレスから解放され、新幹線で座って自分時間を確保できる。 |
| 子育て・教育 |
教育の「選択肢」は東京より絞られる。 特定の私立校や専門的な習い事を求めるなら、物足りなさを感じる可能性がある。 |
地域と自然に育まれる安心感。 小〜大学まで市内に揃い、「街の一員」としてのびのび成長できる環境。 |
| 医療 |
車がない場合は、小児科までの距離を確認! 小児科は多いが駅近に集まっているわけではないため、物件や土地選びの際は病院までの距離チェックが必須。 |
小児科が多く、受診がスムーズ。 東京ほど予約が取れない・長時間待つといったストレスが少なく、車があれば通院は非常に快適。 |
実際に住んでいるぼくが感じている三島市は、数字だけでは測れない「暮らしの質」が高い街です。
